DesignEvo を使って、センスのあるロゴをデザインする
以前、筆者は「FlexClip」というオンライン動画編集サービスのレビューをおこないました。
FlexClip レビューは、担当者様からのレビュー依頼メールからはじまり、興味深いサービスだと思ったこと、Adobe Premiere Pro 以外の動画編集ソフト(今回はオンラインサービスです)も使ってみたかったことから、その依頼を引き受けることにしました。
筆者の所感ではありますが、FlexClip は、多少、不満に感じる部分もありましたが、「オンライン動画編集サービスとしての完成度は高い」が、筆者の評価でした。
FlexClip のレビュー後、担当者様から「オンラインロゴ作成サービスもあります」「興味があればレビューをしてほしい」と、再度、依頼がありました。
FlexClip の評価がよかったこと、また、オンラインロゴ作成サービスという未知のサービスを使ってみたいという好奇心から、そのレビュー依頼も引き受けることにしました。
今回も FlexClip の時と同様に、メリット・デメリットを評価してほしいとのことなので、忖度無しのガチンコでレビューをしたいと思います(笑)
まー、先に結果を申し上げますと、オンラインロゴ作成サービスはよくできていても、テンプレートから作成せず1から作ったばかりに、筆者のデザインセンスのなさが露呈しただけの悲しい結末になりました(泣)
DesignEvo の紹介
オンライン動画編集サービスのレビュー記事をご覧になっていない方もいらっしゃるかと思いますので、会社の紹介とあわせて DesignEvo も紹介したと思います。
DesignEvo は香港のソフトウェア会社である「PearlMountain Limited」が手掛けるオンラインロゴ作成サービスです。DesignEvo のほかに、オンライン動画編集サービス FlexClip なども手掛けています。
まずは、公式サイトにアクセスしてみます。
今回は、レビューのため無料版以外を利用しますが無料でもロゴを作成することができます。
後述しますが、無料プランで作成したロゴを利用する場合はクレジット供用が必要になりますので、ご注意いただけますようお願いします。
10,000以上のテンプレート(ロゴ)がありますので、好みのロゴマークを見つけることができそうです。
DesignEvo は、アカウントが未登録でもテンプレートからロゴを検索することができます。
例えば、[検索ボックス] に “A” を入力し、[虫眼鏡アイコン] をクリックすると “A” に関連したロゴが表示されます。
以下は、DesignEvo の特長です。
1からカスタイマイズできますので、オリジナロゴも作成できます。
また、SVG ファイルも作成できるのは、うれしいポイントです。
※ SVG ファイルの作成は、プラスプランを購入した場合です。
以下は、機能とプランの比較です。
機能とプラン | 無料 | ベーシック | プラス |
プロモーション(共有・拡散) | $24.99 USD | $49.99 USD | |
プロモーションの必要なし | × | 〇 | 〇 |
低解像度ファイル(JPG, PNG) | 〇 | 〇 | 〇 |
高解像度ファイル(JPG, PNG) | 最高300px | 最高5000px | 最高5000px |
透明PNG | × | 〇 | 〇 |
編集して再ダウンロードする | 限定 | 〇 | 〇 |
生涯サポート | × | 〇 | 〇 |
プリントできる準備ができました | × | 〇 | 〇 |
ベクターファイル(PDF, SVG) | × | × | 〇 |
フォントファイルをダウンロードする | × | × | 〇 |
著作権所有権 | × | × | 〇 |
購入は1回限りの料金ですか?
DesignEvoのヘルプページより引用
はい! すべてのパッケージは、現在のロゴプロジェクトの1回限りの料金であり、すべてのテンプレートに適用されるわけではありません。
価格は、カスタマイズした唯一のロゴデザインの価格です。 ロゴデザインを購入したら、すぐにダウンロードするか、[マイロゴ]ページに移動して再編集し、無制限にダウンロードできます。 より多くのロゴをダウンロードしたい場合は、再度支払う必要があります。
無料のロゴは、商業目的で使用することはできません。
DesignEvoのヘルプページより引用
作成したロゴの著作権を所有したい場合は、ベーシックパッケージまたはプラスパッケージを購入できます。 お客様は、当社のプラットフォームでPlusパッケージをカスタマイズして購入したロゴの著作権を所有します。 追加の許可なしに、最終的なロゴを商用または非商用目的で使用できます。
ロゴに商標を付ける場合は、最寄りの著作権および商標保護機関に相談する必要があります。 国によって著作権法が異なるため、著作権および商標サービスは提供していません。
DesignEvoのヘルプページより引用
ヘルプページには、DesignEvo の公式サイトから [サポート] → [ヘルプセンター] をクリックしアクセスします。
ただし、ヘルプページは日本語には対応していません。
アカウント登録
DesignEvo を利用するためには、アカウント登録が必要です。そのため、アカウントの登録方法を解説いたします。
サインアップ
公式サイトの右上に表示されている [登録] をクリックすると「登録」ダイアログが表示されます。
[Sign Up with Facebook]、[Sign Up with Googole]、もしくは、所有するメールアドレスを入力し [登録] をクリックします。
次に、[ステップ1] で、組織を選択します。また、[ステップ2] で、自身の役割を選択します。
サインアップが完了すると、[アカウントは登録成功!] が表示されます。
登録したアカウントがされた公式サイトの右上に表示されます。
プロフィールの編集
続いて、プロフィールの編集方法を解説いたします。
プロフィールの編集はあとからでも実施できますが、本稿では、アカウントの登録後に実施いたします。
公式サイトの右上に表示されたメニューから、[私のプロフィール] をクリックすると、「マイアカウント」画面が表示されます。
名前や画像、性別など、プロフィール情報を変更した場合、[保存] をクリックします。
プロフィール情報の変更後、「マイロゴ」画面を表示します。
プロフィール情報の変更内容は、瞬時に反映されます。
なお、プロフィール画像の上限サイズなどはわかりませんでしたが、「256 × 256」サイズの JPEG 形式の画像ファイルは設定できました。
テンプレートからのロゴ検索
テンプレートからのロゴ検索方法を解説いたします。
「マイロゴ」画面の [テンプレート] をクリックします。
好みのカテゴリーをクリックすると、カテゴリーに関連したロゴが表示されます。
以下は、2021年11月29日時点でのカテゴリーに対するロゴの数をまとめた表です。
かなりの数のロゴが用意されています。
アブストラクト | 695 |
動物 & ペット | 1600 |
アート & エンターテイメント | 1550 |
自動車 & 物流 | 583 |
ビジネス & ファイナンス | 541 |
育児 & 教育 | 505 |
ファッション & 美容 | 698 |
食品 & ドリンク | 957 |
産業 & 建設 | 669 |
法律 & 政治 | 124 |
レター | 1027 |
ライフスタイル | 783 |
医療 & 医薬品 | 321 |
自然環境 & 環境 | 1074 |
非営利 | 147 |
スポーツ & フィットネス | 943 |
テクノロジー & コミュニケーション | 827 |
トラベル & ホテル | 229 |
なお、検索ボックスに文字を入力し、ロゴを検索することもできます。
好みのロゴが見つかった場合、そのロゴをカスタマイズすることができます。
機能紹介
いよいよ、ロゴの作成に移りたいと思います。
とはいえ、DesignEvo の使い方がわからないと、ロゴを作成することができませんので、ロゴ作成の前に DesignEvo の機能を解説いたします。
アイコン
アイコンを使う場合、[アイコン] をクリックします。
また、好みのアイコンが見つかった場合、そのアイコンを追加することができます。
文字、シェイプ
アイコンと同様に、文字やシェイプを追加することもできます。
背景
[背景] をクリックすると、ロゴの背景色を設定することができます。
編集画面設定
画面下部の編集画面設定メニューでを操作することで、編集画面の設定を変更することができます。
なお、編集画面設定メニューには、[レゾルーション]、[拡大/縮小]、[グリッド]、[レイアウト] です。
オブジェクト設定
図形オブジェクトを選択すると、画面上部に図形オブジェクト用の編集メニューが表示されます。
なお、図形オブジェクト用の編集メニューには、[カラーを選択する]、[水平方向い反転]、[垂直方向に反転]、[エフェクト] が表示されます。
フォントオブジェクトを選択すると、画面上部にフォントオブジェクト用の編集メニューが表示されます。
なお、フォント形オブジェクト用の編集メニューには、[フォント]、[フォントサイズ]、[カラーを選択する]、[太文字]、[イタリック]、[大文字]、[エフェクト] 、[フォーマット]が表示されます。
オブジェクトの操作
オブジェクトを選択したままドラッグアンドドロップでオブジェクトのサイズを変更することができます。
また、オブジェクトを選択した時に表示される、回転アイコンを操作することにより、オブジェクトを回転することができます。
プレビュー
「ロゴ編集」画面の [プレビュー] をクリックすると、「プレビュー」ダイアログが表示され、名刺やパソコン、また、企業のエントランスなど、6パターンのプレビューを確認することができます。
保存
「ロゴ編集」画面の [保存する] をクリックすると、カスタマイズしたロゴを保存することができます。
ダウンロード
「ロゴ編集」画面の [ダウンロード] をクリックすると、「ダウンロード」画面が表示されます。
また、[低解像度のフリーロゴをダウンロード] をクリックすると、無料プランでもロゴがダウンロードできます。
なお、無料プランでロゴを利用する場合はクレジット供用が必要になりますので注意してください。
クレジット供用には2通りの方法があります。
1.「Facebook」、「Twitter」、「LinkedIn」で、DesignEvo を共有する。
2.コピーしたコードを Web サイトに貼り付ける。
保存したロゴの削除
保存したロゴを削除します。
「ロゴを消しますか?」ダイアログが表示されます。
ロゴの作成
一通り、DesignEvo の機能も把握できましたので、ロゴ作成の解説に移りたいと思います。
テンプレートから
まず、テンプレートのロゴをベースとし、そのロゴをカスタマイズしていきます。
「ロゴ編集」画面で、シンボルマークの色を好みの色に編集します。
次に、ロゴタイプの色や文字を編集します。
次に、バランスを調整するため、レゾルーションを変更しロゴマークのサイズを調整します。
次に、個別にオブジェクトの位置やサイズを変更し保存します。
ダウンロードしたい場合は、[ダウンロード] をクリックしてください。
ちなみに、無料プランの場合、レゾルーションを変更しても「300px × 300px」のロゴがダウンロードされます。
スクラッチから
続いて、スクラッチからロゴを作成していきます。
「マイロゴ」画面で [スクラッチから始める] をクリックします。
オブジェクトが配置されていない「ロゴ編集」画面が表示されます。
図形オブジェクトや文字オブジェクトを配置し、好みの色やサイズに変更し保存します。
ロゴのアップグレード
最後に、作成したロゴのアップグレード手順を解説いたします。
また、あわせて、アップグレード後に作成済みのロゴの変更手順を解説いたします。
アップグレード
「マイロゴ」画面で、アップデートするロゴの [アップグレード] をクリックします。
「プラン選択」画面が表示されます。
「決済」画面が表示されます。
支払いが完了すると、[お買い上げいただきありがとうございます!] が表示されます。
「マイロゴ」画面にて、プランがアップデートされたロゴを確認することができます。
ダウンロード
ダウンロードしたロゴファイルを確認してみます。
フォントファイルや画像ファイルのダウンロードができました。
ダウンロードした画像ファイルの大きさは「5000px × 5000px」です。
ちなみに、無料プランの場合の画像ファイルの大きさは「300px × 300px」です。
プラスプランの場合、SVG ファイルと PDF ファイルもダウンロードされます。
変更
「DesignEvo の紹介」でも紹介した通り、ロゴデザインを購入した場合、再編集することができます。また、再編集したロゴファイルのダウンロードは無制限で可能です。
「ロゴ編集」画面からプランをアップデートしたロゴを再編集し保存します。
「マイロゴ」画面に戻ると、再編集したロゴのプランは変更されていません。
まとめ
以上が、DesignEvo のレビューとなります。
いかがでしたでしょうか。
豊富なテンプレートからカスタマイズができ、また、図形オブジェクトを組み合わせることでオリジナルロゴマークも作成できました。
「PearlMountain Limited」社が提供しているオンライン動画編集サービスの FlexClip にも共通して言えることですが UI が直感的なので、操作性は非常によかったというのが1つ目の感想です。
サービスは2つしか使用していなので違うのかもしれませんが、
「PearlMountain Limited」社では、サービスの利便性を重視し、その分、機能的には最低限に絞ったサービスを提供しているのかなー
と、感じました。
DesignEvo は、筆者のようにデザインの勉強経験はないが、かっこいい、センスのよい Web サイトロゴを作りたいと思っている方、また、費用的にデザイナーに頼むのは難しいけど、センスのよい会社のロゴマークを制作したい考えている方などにマッチしているのではないでしょうか。
無料版はデザイン勉強中の方が練習として使うのも「あり」な気がします。
筆者のデザインセンスがなくてメリットしか見いだせなかったのですが、あえてデメリットを探してみましたので列挙いたします。
·テンプレートが多すぎて検索に苦労する。カテゴリー一覧が無いので、あると検索効率が上がると思います。
·複数のテンプレートを重ねることができない。例えば、文字をイメージしたロゴと物をイメージしたロゴを組み合わせることができると、さらに、カスタマイズの幅が広がると思います。
·ロゴタイプは単色。フォントの色がグラデーションできると、ロゴマーク全体がグラデーションできるので、さらに、センスのよい色使いができると思います。
以上が考えついたデメリットですが、改善されたくても問題ないことばかりになりました。
本稿のレビュー内容が、これからロゴマークの制作に取り組もうとしていらっしゃる方の一助となれば幸いです。
DesignEvo は無料でも利用できますので、一度、試してみてはいかがでしょうか?
気に入ったロゴマークが完成したら、5,000円台(プラスプランの場合)と、デザイナーに依頼するよりも安価な価格で購入できますので、利用しやすいと思います。
ちなみに、本稿で紹介したプランをアップデートしたロゴマークは、”tamao” の “ta” からシンボルマークを考えましたが、自分自身のセンスのなさが露呈し、唖然としました。
無理せずにテンプレートを使っていればよかったー(泣)
最後までお読みいただきありがとうございました。
では。